Steve Harris:低音にまつわる話 No.09
今回は遂にと言うかいよいよと言うか、ヘヴィメタルのベーシストと言えばこの方、Iron MaidenのSteve Harrisについての記事です。
ただ、Steve Harrisは僕にとって「好きなベーシスト」と言うより「指弾きの手本としたベーシスト」という感じです。僕がベースを弾き始めた当初、最初にコピーしたのは黒夢で、他にはXやLUNA SEAなど、ピック弾きをメインとするベーシストのバンドが主でした。すると当然、自分自身もピックを使った練習ばかりになり、教則本を見ながらたまに指で弾いてみるものの、いまいちピンと来ませんでした。
Iron Maidenを聴いたのは、ベースを始めてから2年くらい経った頃。記憶が定かではないけど、CD屋でジャケ買いをしたのだったか、3rdアルバムの「魔力の刻印」を最初に買ったことを覚えています。聴いて思ったのは、とにかく曲がカッコいい!と。メタル自体は聖飢魔Ⅱを聴いて好きになっていたので、ヘヴィでスピードのある曲調とハイトーンのVo、という組み合わせに、すぐ夢中になりアルバムを数枚買ったのでした。
そしてメイデンのCDにおける大きな特徴として、”ベースの音がよく聞こえる”という点があります。それまで聞いていたバンドの音源ではベースの音が他のパートと比べて非常に小さく、耳コピなんてほとんどできないような状況でした。それがメイデンでは普通に聞こえる!と感動したことを覚えています。
また、何より驚いたのは、そのベースを指で弾いていると知ったこと。まだ高校生だった頃の話で、1歳年上の先輩ベーシストから「Iron Maidenのベースは指弾きのはず」と教えてもらったときは、全く信じられませんでした。当時の自分は、バラードやジャズなど、静かな曲でしか指では弾かないものだという思い込みがあった訳です。
早速レンタルビデオ店でライブのビデオ(確か大きなフェスの映像だったと思う)を借りて観たら、本当に指で弾いていて「えぇ、スゲエ…」と衝撃を受け、まずは1曲弾けるようになろう!と楽譜を買ってコピーし始めた、というのが指弾きを始めたきっかけなのでした。
↓Iron Maidenのベースフレーズ集。どのフレーズも熱い!!
今では昔ほどメイデンを聴かなくなりましたが、たまにYouTubeで動画を観ると、高校生だった頃を思い出してついつい聴き込んでしまうことがあります。それを考えると、物凄く長い期間活動し続けているバンドなんだな、とも思います。最近はドラムのニコ・マクブレインが体調不良、というニュースもあったようですが、願わくばまだまだ現役でいて欲しいです。
↓スティーブ・ハリスのバックステージシーン。
さて、今回の記事はここまで!久しぶりにメイデンの曲を弾きたい衝動に駆られています。
そしてまた、この記事が2025年最後の投稿となりました。この連載は、今の自分自身の考えや周囲の環境など、色々と思うことがある中で始まりました。開始から8か月経ち、月1回、マイペースでの投稿となっていますが、もし皆様に楽しく読んでいただけていたら幸いに存じます。来年はこのあそびすとサイトで、連載の他にも何かがあるかもしれません。
それでは、次回もどうぞよろしくお願いいたします。





