第223回 ライヴレポート編 BON JOVI ―― 5年ぶりの来日! BON JOVIならではのビッグショウを堪能!
11月26日にBON JOVIのライヴを観てきました! 前回からちょうど5年ぶりの来日公演、俺はもちろん最新作の『This House Is Not for Sale』をしっかり聴きこんで当日を迎えたんですが、一緒に行く予定だった友人が体調不良で行けなくなり、急きょ代わりに来られる人を探すというドタバタがあって、オープニングを見逃がしてしまったのでした……。
ライヴの開演時間なんてだいたい遅れるよね、なんて淡い期待をしつつ友人を東京ドームの入場ゲート前で待っていたんだけど、ドームの中から大きな歓声が聞こえてきて、定刻から少しも遅れずにスタートしたことに気付く。ジリジリとしながら1曲目の『This House Is Not for Sale』を漏れ聞こえてくる音でまるまる聴いて、2曲目は『Raise Your Hands』か、なんで俺は外で聴いているんだろう……と、はがゆく思っていたところに友人が到着(駅から走ってきてくれました)! 「コンバンハ、トーキョー! 5年ぶりだね」というジョンのMCから始まった『You Give Love a Bad Name』を聴きつつアリーナをダッシュ、ようやく座席に到着しました。落ち着いたところで会場を見渡すと、3階席までお客さんがぎっしり! みんな待ってたんだねー。
今回のメンバーはジョン・ボン・ジョヴィ(Vo)、デイヴィッド・ブライアン(Key)、ティコ・トーレス(Dr)のオリジナルメンバーと、最新作から正式メンバーになったヒュー・マクドナルド(B)、フィル・X(G)に加え、サポートメンバーのジョン・シャンクス(G)と、エヴァレット・ブラッドリー(Per)の7人。リッチー・サンボラがいない光景にも少し慣れてきたかな……。
『Lost Highway』からの2曲の後は、お馴染みのタイムマシンに乗ったかのような演出で83年に逆戻り。「ラジオステーションに持っていった3分30秒のこの曲で、俺達はロックンロール・スターになったんだ……」と始まったのが、まさにBON JOVIのスタートになったデビューシングル、『Runaway』。しばしタイムマシンに身をゆだねる。名曲はいつまでも色褪せない! 続く『Roller Coaster 』、『When We Were Us』は最新作からの俺のお気に入り。最近のジョンの歌い方によく合っている。 『Born to Be My Baby』では観客がコーラスを担当し大いに盛り上がるも、ジョンは往年の演歌歌手のようにバックの演奏からテンポをずらして歌って、個人的には微妙な感触。フィルのギターソロはリッチーのソロを再現しつつ、アレンジもあり。締めフレーズのアドリブがリッチーのライヴバージョンっぽくて嬉しくなったぞ。
ヒューのベースから始まった『Keep The Faith』のエンディングでは、フィルとシャンクスの長尺のソロに加えて、デイヴィッドのオルガンソロもフィーチャー。アルバムでは聴けないこういうプレイが観られるのもライヴのいいところだね。キーが変わっていたからか、イントロでは一瞬どの曲だかわからなかった名バラード、『Bed of Roses』をライヴで聴くのは久しぶり! フィルのブルージーな泣きのギターがすごく良かったんだけど、バックヴォーカルの厚みの違いに、リッチー不在を強く感じた曲でもありました。
今年のフィラデルフィア公演から最新アルバムのタイトルトラックを。 オープニング映像は東京ドームではちゃんと日本向けの映像になっていたみたい。 観たかった……。しかし、ティコかっこいいな!
ティコの力強いドラムビートで、次の曲が『Lay Your Hands on Me』だと察した客席から自然に合唱が沸き起こる。「Are you still with me?」というジョンの問いかけに続いてプレイされたのはパーティソング、『I’ll Sleep When I’m Dead』。この曲をやるってことはそろそろ終盤か……と寂しく思いつつも、ジョンが俺のいたステージ下手側のモニター前まで来てくれたので、いい歳して大はしゃぎ。でも、昔はもっと何度も来てくれたよなあ。今回はこの一回だけでした。「俺は東京が好きだよ。日本が大好きだ」というジョンの言葉に、あっけなく感動する自分にちょっと苦笑い。そして、大ヒットソング『Bad Medicine 』で本編は終了。
同じくフィラデルフィア公演から。 最新アルバムにはBON JOVIらしい良い曲がたくさんあるね。
アンコールは本編以上のベスト選曲! 久しぶりの『Blood on Blood』は意外過ぎてイントロでは気付かず。俺の青春時代のアンセムなのに! 『I’ll Be There for You』と『Wanted Dead or Alive』はやはりリッチーがいないと……、とは感じたものの、『I’ll Be There for You』での会場中を巻き込んでの大合唱には胸が熱くなった。そして、この日のライヴは『Livin’ on a Prayer 』で大団円。フィルのアドリブは、ここでもリッチーっぽい。メンバーがステージを降りた後も、名残惜しそうに1人ステージに残るジョンの姿にはやっぱりグッとくる……。
こちらもフィラデルフィア公演の名バラード。 ジョン、東京より声出てるなあ……。
リッチーがいない物足りなさはやっぱり感じたし、ジョンの歌声に以前ほどの力強さがないことなど、いくつも気になることはあった。とくにジョンの歌……、ジョンはもう、以前のようには歌えないんだろう。年齢のせいなのか、他の問題なのかはわからないけど、正直なところ、スティーヴン・タイラーやアクセル・ローズなんかを見習って、もうちょっと頑張ってくれないかな、と思います。それでもやっぱり、楽曲そのものの魅力や、BON JOVIというバンドの魅力は今も変わらず大いに感じたし、今回も良いライヴだった! 気になることよりも、感動的な瞬間のほうがもちろん多い! 実は、初来日以降、初めての5年間というブランクや、前回のアジアツアーで日本をスキップしたことなんかで、BON JOVIと日本の蜜月関係もついに終わっちゃうのかな……なんてことを思っていたんだけど、ジョンが観客の反応に涙ぐんでいるように見えた瞬間もあったし、この日の会場の盛り上がりを見る限り、まだまだお互いに大丈夫だよね。またすぐに日本に来てほしいな!
※当日のアナウンスで携帯電話の静止画であれば撮影可と確認済み
2018/11/26 東京ドーム セットリスト
(たっぷり23曲のセットリストには大満足でしたが、翌日の大阪公演では俺のフェイヴァリットソング、『In These Arms』をやったようです。聴きたかった……)
- This House Is Not for Sale
- Raise Your Hands
- You Give Love a Bad Name
- Whole Lot of Leavin’
- Lost Highway
- Runaway
- Roller Coaster
- When We Were Us
- Born to Be My Baby
- It’s My Life
- God Bless This Mess
- We Don’t Run
- Keep the Faith
- Bed of Roses
- Lay Your Hands on Me
- Who Says You Can’t Go Home
- I’ll Sleep When I’m Dead
- Bad Medicine
Encore
- We Weren’t Born to Follow
- Blood on Blood
- I’ll Be There for You
- Wanted Dead or Alive
- Livin’ on a Prayer
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