野中生萌 ―― 2020年東京オリンピック・スポーツクライミング応援シリーズ―1―
2020年東京五輪、そしてその先!世界にひとりのクライマーを目指す!!
小玉:オリンピックは4年先の話ですけど、自分はどういうふうになっていたいですか?
野中:1年1年が早いので、4年なんて、あっという間なので、どこまでいけるかわからないですけど、日本にはいない、世界にもいないくらいの存在になれればと思っています。
小玉:すごい!オリンピックは4年後ですけど、さらに5年後、すなわち10年後はどんなイメージですか?
野中:10年後っていったらクライミングをやっているかわからないですよ。どういうふうになってるか全然想像できない。
小玉:でも、平山ユージさんは、はるかにそれを越えて今の年齢になってらっしゃるけど、世界のクライミング界の一任者として燦然と輝いてらっしゃいます。それを思うと10年後とか、20年後の野中さんの自己イメージは、どうなのでしょうか?
野中:やはり、クライミングは好きなので、関わっていたいと思います。競技人口を含むクライミング人口も10年後には増大しているだろうし、そのような状況下で自分の理想のクライミングジムを作るというのもやってみたいと思います。
小玉:選手として、ジムというのはどういうふうにあってほしいと思いますか?
野中:アスリートには良い環境を作ってほしいと思います。海外から来た選手や日本のトップクラスの選手にはフリーで練習できるような…。
小玉:それありますよウチ(笑)
小玉:たとえば、平山さんは、ワンボルダリングという概念を提唱されています。今、あちこちに個々に散在しているジム間ではなんら関連を持っていません。それをどのジムもひとつにリンクする方に向けて、たとえば、どこかのジムで頑張るということが、世界に開かれた窓を叩くことになるというクライミングを通した世界観の構築がワンボルダリングの基礎じゃないかと思うんですけど…。
野中:そうですね。
小玉:野中さんはベースキャンプに所属をしてらっしゃるわけですから、将来的にたとえば10年後20年後というと、ワンボルダリングという考え方を支えていくひとりに間違いなくなられると思います。
野中:そうですね。選手だからこそ、選手の目線で出来ることもあると思います。
*ワンボルダリング:クライマー平山ユージさんが提唱。国内外のクライミング選手の統一ランキングシステムを構築することによって、クラミングを通した世界融和と平和を目指す。
関連URL:http://onebouldering.jp/about_one_front/
*2015年ワールドカップ重慶・中国で準優勝を遂げ、海陽・中国で4位と、めきめきと頭角を現した野中選手は2015年11月IFSCクライミングアジア選手権(寧波・中国)では大先輩の女王野口啓代選手を抑えて、堂々の優勝を果たしている。